カタログNO_C232
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | 見積もりフォーム |
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引取方法 | お引き取り | 引取日 | 2002-01-09 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 14日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2002-01-23 |
納品場所 | 神奈川県横浜市中区 AB邸(個人宅) | ||
納品住所 | 神奈川県横浜市中区 | ||
ご注文回数 | 3 回|お客様リピート実例へ |
加工内容
椅子種類/分類1/分類2 | ダイニングチェア/背付き / 背全体張り |
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加工内容 | 張り替え |
数 量 | 6本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / モケット |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 背付きダイニングチェアの張り替え加工費 @ 27,500 円(税別 25,000 円) |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 座面ウレタン交換 |
Before & After
ダイニングチェア張り替え
HPをご覧いただきお見積りフォームから背付きダイニングチェアの張り替えの件でメールにてお問い合わせいただきました。肘付きが2脚と肘なしが4脚で合計6脚お持ちだということです。カナダで購入されたとお聞きしましたが、確かに日本のダイニングチェアよりも大ぶりだということは目で見て明らかでした(採寸しましたらなおのことです)。背もたれの仕上げ方から、布地が限定されてしまいましたが、ご承諾いただき、その中からお選びいただきました。背付きダイニングチェアの張り替え加工費は1脚 12,000円。この他に布地代と送料がかかります。
カナダ製のダイニングチェアということで大きさとしては、大きなダイニングチェアでした。背もたれの高さが高い、ハイバックのタイプでしたので、木枠接合部への力のかかり具合はどうしても大きくなってしまうため、肘のないタイプは座面を外すと木枠のぐらつきが確認されました。この状態では張り替えて納品した後に数年持たずに腰掛けられない状態になりうると思い、修理、補強させていただくことにしました。しかし、今回の場合、ぐらつき方から考えるとしっかりと直すには”AZUMAのイス張り職人”の手間に負えず、椅子木地職人にお願いして直してもらうことにしました。椅子木地職人の仕事はいつも不思議なほどがっちりとした安定感を椅子に与えてくれます。木枠の修理が完了したので、改めて張り替え作業の再開となります。
座面のウレタンは硬めでしっかりとしたウレタンと弾力があり柔らかな仕上げようのウレタンとを組み合わせて使用しております。硬めのウレタンを用いることで、腰掛けたときに常に体重のかかる座面の型くずれを防ぎます。また、硬めの座面に仕上がっていますので、腰掛けているときに腰が安定するため、食事を採るという”作業椅子”と考えるならば使いやすい椅子に仕上がっています。背もたれの張り方は、普段私たち”AZUMAのイス張り職人”がしている仕事とは異なった方法が使われていました。私たちの方法では、背もたれのパイピング(この場合、布地際の6mm幅ぐらいのライン)部分の仕上げ方としては、木枠にパイピングの幅ほどの溝が掘ってあって、そこにパイピングを押し込むように、ステープル(ホチキスの針に似た形)を溝に打っていくと、ステープルの頭が溝の中に隠れて、きれいに仕上げられますが、ABさんのダイニングチェアは木枠に溝がなく、布地の厚みだけでステープルの頭を隠しているタイプでした。お引き取りにはアラ・カワがうかがいましたので、布地を決める段階でその工法の違いに気付き、その違いを説明して、厚手のモケット地を進めさせていただきました。さらに、張り方を変え、溝は掘れないまでも、ステープルを打つライン上に段差ができるように厚み2mmの厚紙を打ち付けていきました。この様に仕上げることで張り替え前よりも確実にステープルを隠していきます。仕上がったダイニングチェアは見た目の形状は一緒でも、木枠、ウレタン、工法と目で確認できる布地の違い以上に、長くお使いいただくことを考えたつくりの違いが随所に使われています。
カタログNO_C232
加工内容
椅子種類/分類1/分類2 | ダイニングチェア/背付き / 背部分張り |
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加工内容 | 張り替え |
数 量 | 1本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | ストライプ・ボーダー / 金華山 |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 背付きダイニングチェア張り替え加工費 @ 18,700 円(税別 17,000 円) |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 座面ウレタン交換 |
Before & After
ダイニングチェア張り替え
ダイニングチェアと一緒に張り替えのお問い合わせをいただいていたのが、アームチェア1脚です。アームチェアもカナダで購入されたそうでサイズ的にゆったりめのアームチェアです。国が違えば仕上げ方も違うようで、私たちから見ると不思議な仕上げ方がになっておりました。張り替え後は私たちのやり方で仕上げさせていただこうと思い、説明させていただきました。アームチェアの張り替え加工費は1脚 15,000円。この他に布地代と送料がかります。さらに今回は、塗り替えをご依頼いただきましたので、塗り替え代が1脚15,000円が別にかかります。
ダイニングチェア6脚と同じお部屋に置いてあったアームチェア。このアームチェアもMade in CANADAでした。1脚のみお持ちだったことから、趣向性が高い椅子だったのかもしれません。とりとめのない推測をしてしまいましたが、ABさんが大切にされている椅子であることに間違いありません。張り替え前の背もたれの仕様はボタンでヒダ取りの仕様でしたが、上品なストライプ柄を張り替えの布地としてお選びいただいたことから、ボタン式にすると柄が崩れることを説明し、ボタンなし背もたれのウレタン交換(もとのウレタンはボタン止めだったためにボタンの部分に穴が開けてある筈だと考えた)をお勧めしました。布地によって、仕上がりをイメージすることは、”AZUMAのイス張り職人”にとって欠かすことのできない仕事のひとつです。張り上がりのイメージによって、張り替えの工法を変えたり、椅子の形状によって張り地を選択したりできるのは、アラ・カワが”AZUMAのイス張り職人”として、椅子を張ってきた経験からなるものだと思います。
今回、ABさんのアームチェアに施した、大まかな作業としては、塗り替えと張り替えとなります。肘の籐の部分、脚の先、その他数カ所で塗装のキズ、塗膜の剥がれ等が見受けられましたが、塗り替えによって新品当初の美しさに復元されました。写真では確認できませんが、塗装の方法もオリジナルに忠実な方法(自然界にある汚れをわざと表現するカントリー調な塗装)で塗り替えられました。塗り替えが完了すると、いよいよ”AZUMAのイス張り職人”の仕事となります。座面については、もともとのバネの柔らかさはありますが、バネをバネ糸で吊ることで木枠と各バネを連携させることで、バネに沈みの底をつくることで座り心地やウレタンの型くずれなどに違いを持たせました。ウレタンに至ってもアームチェアに何度も腰掛けて、決定しました。そもそも張り替えをご決断いただいている時点で、使い手にとって大切な思いのある椅子だということを”AZUMAのイス張り職人”は理解していますので、1本の椅子のためにもベストな仕上がりを求めて仕事をしております。その結果が、みなさんにお喜びいただいている事実だと確信しています。ABさんにもお喜びいただきました。
お客様のレビュー
神奈川県横浜市中区 AB邸(個人宅)
1.張り替えの仕上がりに関するご感想
出来あがりにとても満足しております。安定感があって、座り心地がすごく良くお蔭様で家族にも評判がいいです。色合いや生地の肌触りも気に入ってます。ホームページがとても見やすく丁寧なので選びましたが、荒川さんの仕事に対する誠実さと、きめこまかな対応に、お任せして良かったと思っております。また何かありましたら、よろしくお願いいたします。